運動会「人間起こし」けが続発!倒れてくる生徒支えられず落下して脳しんとう

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   小中学校の運動会で行われている組体操の「人間起こし」でけが人が続出している。「人間ピラミッド」に代わり、低い位置で演技を行うからと多く学校が採用しているが、「とくダネ!」が検証したところ、これがなかなか怖かった。

   「人間おこし」は、10人ほどの土台となる生徒と上に乗る生徒1人で構成する。土台となる生徒たちが上に乗る生徒の足を持って支え、上の生徒が後ろ向きに倒れると、土台の生徒が背中を受け止め、再度押し上げるというものだ。これを何組か並んで、同時またはウェーブ状に倒れたり起き上ったりする。

   東京都内の体操教室でアクロバット体操を習っている子どもたちにやってもらうと、上に乗った女子高校生は「人を信用しないとダメだし、もし落とされたらと考えて怖いし、上がるときも大変です」と話した。

   土台となる人も、勢いよく倒れてくる人を支えなければならない。「支える側が子どもだと、受けるのが怖くて(手を引いて)逃げてしまい、上の子を落としてしまうというケースが考えられます」と体操教室の野沢匡史コーチは説明する。

3年で145件の事故報告

   日本スポーツ振興センターの調査によると、「人間起こし」の演技で、昨年(2018年)までの3年間で145件のけがが報告されている。ほとんどが練習中で、土台となる生徒が倒れてくる生徒を受け止められず、脳しんとうを起こしたケースもあった。

   鈴木啓太スペシャルキャスター「チームワークや信頼関係を築くという観点でいうと、もっと他のいろんな競技で鍛えることはできます。必要性を感じません」

   山崎夕貴キャスター「私は組体操でしか目立てなかったので、これを見て『やってみたい』と思いました。けがをしないよう安全確保して、全面禁止にならない方向で子どもたちのためにやってほしいと思います」

   学校での事故に詳しい名古屋大学の内田良准教授は「授業と違って、(運動会は)大人のために派手なものをやらなくちゃいけないということでエスカレートして、まるで無料のサーカス団のようになってしまっていることが問題です。子どもにどういう能力をつけるかという観点で考える必要があります」

文   キャンディ| 似顔絵 池田マコト
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