香港のデモ隊の拠点「香港理工大学」周辺で逮捕された東京農業大学3年生の井田光さん(21)は、現地時間20日(2019年11月)午前0時過ぎに釈放された。井田さんは観光目的で香港を訪れ、デモを見物しようとして警察に逮捕されたようだ。不用意としか言いようがない。
香港の活動家で「民主の女神」と呼ばれる周庭さんは、「警察は法律無視で権力を乱用し、気に入らない人を逮捕しています。記者の人も逮捕されていますし、日本のみなさんも気を付けてください。デモを見に行きたいという気持ちで行くのはとても危ない」と話す。
中国情勢に詳しいジャーナリストの富坂聰さんは「いちいち日本人だとか確認している余裕は警察にはないので、一網打尽にされる」という。富坂さんによると、アジア人のほか、欧米人がターゲットにされることもあるという。「中国は、香港デモを後ろでたきつけているのはアメリカ政府だと思っています。外国人には非常に厳しいです。一緒に動いている工作員じゃないかとか疑惑が、頭に浮かぶのでしょう」と富坂さん。
5年前の雨傘運動を力でつぶして出世
香港警察に新たな動きがあった。強硬派の鄧炳強(とう・へいきょう)氏がトップに就任したのだ。鄧氏は2014年、雨傘運動で封じ込めを指揮して実績を上げた人物だ。雨傘運動の広報を務めていた周さんは警戒を強める。「デモ隊に対しても、市民に対しても、メディアに対しても、非常に厳しい強めな態度の方なので、もっと暴力的な排除を受けると思います」
宮崎哲弥(評論家)「香港で最も民主的な選挙といわれる区議会議会選挙も延期する、という話もあります。そうなってくると、民主化勢力側も抗議活動を強めてくる。そこで衝突が激化するでしょう」
司会の加藤浩次「となると、中国人民解放軍を投入ということになるのでしょうか」
宮崎「意外と近いうちにあるかもしれません。ひょっとすると、来年の全人代が終わったあとに投入するかもしれません。来年の4月までは要注意です」