火鉢の絵付け師として歩き始めた喜美子(戸田恵梨香)は、師匠の深野心仙(イッセー尾形)に絵柄のお墨付きをもらった。さっそく、丸熊陶業の社長(阪田マサノブ)に見せにいくと、応接室には熊谷敏春(本田大輔)が無愛想に座っていた。喜美子の親友の照子(大島優子)の結婚相手で、丸熊陶業の婿養子である。いずれは社長となる男だが、喜美子は苦手であった。
そこに幼馴染の大野信作(林遣都)が入ってくる。信作は役場の観光課で仕事をしていて、夏の火まつりの企画書を持ってきたのだ。火まつりには丸熊陶業は毎年参加していた。
入ってきた幼馴染の照子の若奥様ぶりにビックリ
喜美子は「絵付けの新しいデザイン画です。うちが描きました」と差し出すと、
番頭の加山が怪訝そうな顔をする。熊谷社長は「まあまあ、フカ先生から言われているんや。受け取るだけ受けたって」と投げやりだ。
喜美子「採用されへんでもかまいまへん。また来年持ってきます」
そこへぶどうを小分けにした皿を盆に乗せて、照子が入ってきた。「敏春さん、お葡萄です。どうぞ」
喜美子と信作に気づくと、「まあ、こんにちは。ごきげんよう」と若奥様らしく微笑む。婿に来た夫に尽くす照子の変貌ぶりに、喜美子は仰天した。(NHK総合あさ8時)