毎週金曜日、社会のさまざまな問題を関西弁で熱くモノ申す「せやろがいおじさん」コーナーで、「メディアの薬物報道の仕方をどない思う~?」と取り上げた。「芸能人の薬物使用を報じる際に、個人へのバッシングや人権否定をガンガンやっているメディアがある。もちろん薬物をやってはあかんと啓発するのは大切やけど、バッシングする必要あるのか」というのだ。
せやろがいおじさんは「メディアはバッシングして、キャンダラスに煽れば世間の関心を集め、聴率を取れるかもしれない。一方、世界も罰をあたえて薬物用を抑止してきた。けど、その結果、薬物使用が減るどころか世界中で増え続けている」と批判する。
たしかに、取締り当局は一罰百戒的に世間の耳目を集める芸能人をターゲットに取り締まりを強化し、メディアの報道もそれにのったことは否定できない。
バッシングだけでは社会復帰の希望失わせる
せやろがいおじさん」はこうも指摘した。「治療しようという意思を持てる仕組みにせな、薬物使用は減らへんのよ。せやから、少量の薬物使用や所持は逮捕ではなく、病院に行かせて治療という薬物非犯罪化が世界的流れになっているんや。メディアはバッシングによって、治療に取り組んでる人が回復して社会復帰しようという希望を失わせ、モチベーションを削ってしまうんや。メディアは回復したら社会復帰できること、回復への手立てを報道した方がええと思う」
キャスターの立川志らく「よくこれを流せましたね。メディアにとって、ものすごく痛いメッセージ。みなが考えないといけない」。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト