10月18日(2019年)午後2時半ごろ、埼玉県蕨市のマンションの防犯カメラが、大胆すぎる自転車泥棒を捉えていた。マンション前に軽トラックが止まり、回収業者のようなブルーの作業着を着た男が下りてくる。そして、マンションの駐輪場に入っていくと、手慣れたようにカギのかかった自転車を持ち上げ、軽トラックの荷台に1台、2台と積み込んだ。
マンション前を通り過ぎる通行人と出くわしても、2階から住人が見ていても平気だ。さらにもう1台積み込むと、走り去っていった。この間、約3分半だった。
狙われるのはママチャリ
このマンションでは、5月にも5台の自転車が盗まれていた。持ち去られた自転車は「ママチャリ」ばかりだという。 警視庁の元刑事で防犯コンサルタント・吉川祐二氏によると、盗難自転車は専門の業者が買い取って東南アジアなどで販売されているという。高価なスポーツタイプではなく、ママチャリばかりが狙われるのは、頑丈で実用的だからだ。
蕨市が委託している自転車回収業者は、トラックに「委託車両」と明記して2人で作業する。回収車両も軽トラックではなく2トントラックだ。さらに、回収作業は依頼者立会いの下で行うのが基本だという。
犯人はまだ捕まっておらず、捜索中だという。テレビ朝日コメンテーターの玉川徹は「この犯人のように、堂々としていると犯人に見えない」
文
バルバス| 似顔絵 池田マコト