元OLと主婦と大学生という接点のない3人が、「大人のバイオリン教室」で同じグループになったことから始まる友情物語が、じんわり沁みてクセになる。ヒロインの小暮也映子(波留)は職場恋愛の寿退社間近に婚約破棄され、仕事も結婚もうしなった27歳。人生どん底、最悪の事態なのに、そんなに絶望的に見えないのは、実家暮らしだからか、波留が演じているからか。飄々としているところに救われる。
寿退社した日に、ショッピングモールで演奏していた「G線上のアリア」に感動し、「大人のバイオリン教室」に通い始める。そこで、夫の浮気、姑との確執で悩む主婦・北河幸恵(松下由樹)、中川大志演じるバイオリン講師で兄の元婚約者に恋心を抱く大学生・加瀬理人(中川大志)と同じクラスになり、徐々に心を開き、打ち解けていく感じも自然で、3人の掛け合いは見ていて楽しい。
婚活パーティーのお相手はえなり君!!
大人になると、新しい人間関係を作るのは難しい。特に世代の違う友人はなかなかできずらく、3人の関係は羨ましい。
第4話。幸恵が姑の介護でバイオリン教室を休むようになり、也映子と理人の距離が微妙に近づいた。いよいよ恋が動き始めるもかと見ていたら、予告編で婚活パーティのシーンがあって、也映子のお相手なんとえなりかずき。週刊誌では、泉ピン子との共演を拒否し、橋田壽賀子先生をご立腹させたとあって、てっきり、TBS出禁になったかと思ったが、そうではなかったようで、ほっとした。
絵に描いたような当て馬、えなりくんの活躍に期待しつつ、3人にハッピーな結末が訪れますように、と祈りながら、最終回まで見守りたい。人生、辛いことも思い通りにいかないこともあるけど、一所懸命やればいいこともあるよ、と肩を叩いてくれるようなそんなドラマだ。(火曜よる10時)
くろうさぎ