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元国税査察官も怒る「チュート徳井は非常に悪質」マルサが動けが吉本にも飛び火

   ところで、チュートリアル (tutorial)とは、「教育の手法の一つ。少数の生徒に教師が集中的 に教えること、あるいは家庭教師による一対一の教育を意味する」(weblio辞書より)そうだが、チュートリアル徳井義実のやったことは、教育とは程遠い。

   週刊現代が脱税問題を断罪している。徳井は09年に「チューリップ」という個人事務所を設立。吉本興業からのテレビやラジオなどの出演料を、チューリップを通して受け取っていた。12年から15年の4年間、徳井の個人的な旅行費用やアクセサリー代、洋服代などを会社の経費として計上していたという。この約2000万円が所得隠し(故意に課税額を減らそうとする行為のこと)とされたのである。

   加えて、16年から18年の3年間に至っては、所得を一切申告していなかった。この約1億1800万円については、申告漏れだと指摘された。追徴税額は重加算税などを含めて約3700万円にもなる。

   元東京国税局査察部査察官で税理士の上田二郎がこう語る。<「無申告というのは、税務署はその収入もわからなければ、経費の実態もわからない。一度も申告していなければ、事業者の存在自体を把握することさえ、できない場合もある。

   申告納税制度に反する行為であり、税務調査が非常に難しいのです。元査察官の立場から見れば、非常に悪質なケースと言わざるを得ません」>

   徳井はラジオ番組ではこう語っていたそうだ。「シンガポールは近代都市やから、法人税はすごい安い」「ドバイは税金というものが一切ない。所得税、法人税、消費税、なにもいらんのよ」。徳井が弁明していたように、税に無知ではないのだ。

   しかし、事態は単に徳井自身が芸人を辞めれば済むという甘いものではない。元国税調査官で税理士の武田秀和氏が語る。<「今後、仮にどこかに所得隠しや無申告のおカネを『溜まり』として隠していることが判明すれば、税務調査ではなく、国税局の査察部が動くことになってもおかしくありません。

   今回の徳井氏の件については、引き続き国税の調査の動向を注視する必要があると思います」

   国税局査察部とは、通称「マルサ」のこと。マルサが動き、悪質性があったと判断されれば、検察に告発され、逮捕・起訴される可能性も十分にある>(週刊現代)

   吉本興業の社員もこう話している。<「会社の上層部が懸念しているのは、果たして事が徳井だけで収まるかという点です。徳井は06年のM-1グランプリで優勝した後、上京し、その後に他の芸人から税理士を紹介されたと言っている。

   ということは、ウチの他の芸人も、同じ税理士の世話になっている可能性はある。その税理士が単にいい加減なのか、それとも確信犯なのかは定かではないが、いずれにせよ徳井だけで済まない恐れは十分にある」>

   驚くのは、これしきのお笑い芸人が、所得隠しをしなければならないほど、ザクザクおカネがうなるほど入って来ることだ。その前に、吉本興業が抜いているのだから、吉本は儲かるわけだ。大した芸もないのに、ギャラは大スター並みでは、芸人が勘違いするのも無理はない。

   反社との付き合いを批判された吉本興業の宮迫博之は、100万円ぐらいカネではないと思っていたと、どこかで告白していた。吉本興業の芸人たちを甘やかしてきたテレビ側も反省すべきであろう。(文中敬称略)

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週 刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007 年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマ イライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。 編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町 づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必 勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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