28日(2019年10月)に、富士山頂付近からネットで生配信されていた動画に、撮影していた登山者が足を滑らせ滑落する様子が写った。動画には、雪に覆われた登山道の様子、「指がやばいんだよね。感覚がないから手袋がうまく入らない」「急ぐわ、さあ行こう」「滑るな、これ。危険」など、撮影者の声も入っている。
富士山は22日に初冠雪を観測し、頂上付近は雪で覆われ、ツルツルに凍っていた。巨大な白い滑り台のような険しい斜面は、動画を見ている側もハラハラしてしまうほどだ。そして、登山者が「滑る」と言った直後、画面が乱れた。滑落したと見られる。
見ていた人から通報を受けた警察のヘリが捜索したが、山頂付近で何かが滑り落ちたような跡が見つかったが、遭難者の発見には至っていない。
アイゼンもつけず軽装備か
山岳ガイドの三苫育さんは、装備不備の可能性を指摘する。映像から、この登山者は雪山の登山には欠かせない、滑り止めの「アイゼン」を付けていないのではないかという。「体力があって、運よく登ることができても、(アイゼンなしでは)下山は99%無理です」
宮崎哲弥(評論家)「画を見る限り、すごく怖い。大丈夫かなと心配になってしまいますね」
松田紀子(「レタスクラブ」元編集長)「映像を見ていても、思わず見入ってしまうスリルがあるので、生配信したいという気持ちがあるんでしょうが。軽装備なんて命を落としに行くようなものです」
今のところ登山者の身元は不明で、動画の信ぴょう性は分かっていない。
文
ピノコ| 似顔絵 池田マコト