飲んでも効果ない薬は服用増やさずやめる
「隠れ多剤服用」もある。健康食品やサプリメントだ。50代を超えると、約半数が複数のサプリメントを服用している。国立健康・栄養研究所の薬学博士・千葉剛氏は、「健康食品は薬ほどは作用は強くないんですが、人の健康に影響を及ぼす何らかの成分が入っています。複数とることで、影響が出てくる可能性はあります」と話す。
59歳の男性が、高血圧の薬とともに普段飲んでいるサプリメントをチェックすると、なんと14種類。血圧の薬と飲み合わせの悪いサプリメントも見つかった。秋下氏は「何種類ものサプリメントを飲んでいる方は、多剤服用と同じような問題があります」と指摘する。
減薬のポイントは、「足し算医療からの脱却」だと秋下氏は言う。「薬が効かないと、つい次の薬となりがちですが、足すのではなく、1つ引くという考え方が必要です」
ただ、自己判断で減らさずに、お薬手帳に記入するなどして、医師や薬剤師と情報を共有すべきという。
*NHKクローズアップ現代+(2019年10月22日放送「たくさんの薬は害になる!?~"多剤服用"の深刻なリスク~」)
文
バルバス