アメリカの放送局が支配する「オリンピック帝国主義」
そもそも、2020年の五輪は7月15日から8月31日の間に実施することが条件だった。理由はアメリカのテレビ放送局の都合だ。9月1週にアメフト開幕、10月上旬にメジャーリーグのプレーオフ、10月中旬にNBAが開幕する。これと被らないように、夏にやってほしいというわけなのだ。
IOCの収入の8割を占めるのが放送権料で、その半分くらいがアメリカの放送局。2016五輪招致をすすめた鈴木知幸氏は「莫大な放映権料を支払う条件として米国のテレビ局が開催期間をリクエストしてる」と語っている。
スポーツライターの小林信也氏は「柔道着の一方が青くなったり、ボルダリングのルールも変えられたり。トライアスロン、野球も放送に適するようにルールを変えられました。文化として発展したスポーツを無視する部分があります。これを私は"オリンピック帝国主義"と呼んでいる」と批判した。
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バルバス| 似顔絵 池田マコト