思ったよりも少ない給料にがっかりする喜美子(戸田恵梨香)に、この下宿屋と下着メーカーの経営者の荒木さだ(羽野晶紀))は、「(元女中の)大久保さんがいる限り、キミちゃんは一人前やないでしょ、見習いや。全部任されるようになって、初めて大久保さんに渡すお給金も、キミちゃんのものになる」と、よくわからない説明する。
喜美子はそれでもめげず、日中は女中として働き、夜はストッキング補修の内職をし、枕を投げ飛ばしてストレス発散するという毎日を送っていた。
ある日、「荒木荘」の下宿人の新聞記者・庵堂ちや子(水野美紀)の取材を手伝うため、下着ショーを見に行くことになった。ブラウスとスカートは信楽でもらったものがあるが、靴はない。ちさ子に聞いてみると、「ええよ、大きさ合うか分からへんけど」と貸してくれた。
新聞社をのぞいてみたらびっくり!編集長に気に入られてしまったらしい
下着ショーの当日、喜美子はぴかぴかの靴を履き、目いっぱいおしゃれをして出かけた。途中、立ち寄ったちや子の職場は、道頓堀から少し歩いたところの古ビルにあった。焼き物に詳しいという編集長の平田昭三(辻本茂雄)に、お守りにしている信楽焼きのかけらを見せようと寄ったのだ。
新聞社はたばこの煙が充満していて、怒声が飛び交っていた。平田の机の上があまりにので、湯呑を洗ったり、机の上を整理したら、その手際の良さに平田は目を丸くした。
ショーの会場では、華やかなモデルたちがリハーサルを行っていた。手は水仕事で荒れ放題、自分にかまう時間もない喜美子には、まぶしすぎる光景だった。(NHK総合あさ8時)