宮崎県美郷町(みさとちょう)のふるさと納税の返礼品として届いた黒毛和牛が「ほとんど脂身」だったとネット上で苦情や批判が相次いだ。1万円以上の寄付で「宮崎県産 黒毛和牛薄切り800グラム」とされていたが、「食べるのも躊躇されるようなものだった。自治体に騙された気分でした」と訴えていた。
美郷町は6日(2019年10月)、「脂身が著しく多い等、到底ふるさと納税返礼品として相応しくない品質のものをお届けし誠に申し訳ありませんでした」とコメントし、ツイッター投稿者にも直接謝罪した。返礼品を受け取った40人の寄付者に肉の状態を確認、希望者には寄付金を返還する予定だ。
人手不足で肉の加工、パック詰め、梱包確認を1人が担当
なぜ、「ほとんど脂身」になったのか。町から委託された精肉卸業者が発送したが、本来はミンチ肉にする脂の多い部分を誤って加工したという。そのうえ、人手不足で肉の加工、パック詰め、梱包の確認を1人が担当し、チェック体制が不十分だったという。
精肉卸業者の担当者は「誤った商品を送り、ふるさと納税の信頼を失い、誠に申し訳ない」といっている。
司会の羽鳥慎一「いろいろ原因が重なったようですね」
青木理(ジャーナリスト)「寄付した方は自治体に寄付している。発送しているのは業者だが、届いた方にしてみれば、公共的なところから送られた印象があるので、なんでこんなズサンな、と思ってしまう」
羽鳥「町はチェックしていないですね」
菅野朋子(弁護士)「自治体に直接の責任はないが、今はSNSでパッと広がっていきますね」
羽鳥「何か防ぐ方法はありますか」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター))「ミスをした業者には何かのペナルティーがあってしかるべきと思いますね。ふるさと納税でやっているから失敗できない、という意識が全国に波及するといいですね」