凄絶な教師間いじめが発覚した神戸市東須磨小学校。「とくダネ!」ではいじめ現場の衝撃映像と、3日(2019年10月)に行われた保護者説明会の音声を入手、事件の根底にある教師間の序列、いわゆる「ティーチャー・カースト」(教師カースト)に迫った。
「障害児童のものまねをして、笑わないといじめる」
番組では関係者提供による凄絶いじめの映像が放送された。激辛カレーの試食会をすると呼び出された被害教師Aさんを羽交い締めにし、無理やり食べさせようとする女性教師。「僕はもう辛いの、好きじゃないんです」と抵抗するAさんに対し、「勝ったー、もらったー」「やばいやばい、死んだ?」とはしゃぐ加害教師たち。
カレーを目や口にこすりつけ、顔に茶色の跡がはっきり残った写真や、Aさん購入の新車に土足で乗る加害教師たちの写真も。いじめの詳細についても、「すねに粘着テープを貼って一気にはがす」「子どものために作った資料に水をかける」「障害がある児童のものまねをして、笑わないといじめる」といった常軌を逸した低レベルのいじめがあったことも明らかになった。
こうした事態に怒りがおさまらないのが保護者たちだ。説明会では「『陰でやってるから分からない』ってあります? 絶対信用できません」「『いじめがあれば助けてあげなさい』と教えている親からすると説明のしようがない」と保護者たちからの怒号が飛び交った。
これに対し、校長は「(加害教師たちは)指導力も、力もあり、校長である私自身も教えてもらうことが多かった」と釈明したが、この発言からは校内でのティーチャー・カーストが見えてくる。
いじめの女ボスは前校長のお気に入りだった
いじめのボス、40代女性教師は、数年前に前校長の希望で他校からヘッドハンティングされてきた。神戸市会議員の岡田裕二さんは「かつての校長のお気に入りで、女性教諭は(東須磨小に)現校長より長くいる。校内で強い立場になっている」と語る。
教育評論家の石川幸夫さんも「前の学校でも全体を仕切っていたのではないか。はたから見ると『統率力がある、指導力がある』と見えてしまう。今回校長が何も言えないのは、校長は全体の管理職で、(直接子どもを教える)教務的な力がないのかもしれない」と、校長が口をだせない状況を推測する。
小倉智昭キャスター「考えられない学校ですよね」
石川幸夫さん「言葉が出ない。同じ教育の場にいる私に取っても申し訳ない。今の教育への影響は大きい」
伊藤利尋アナウンサー「(映像をみると)加害側はふざけている。まさに子供たちのいじめと同じ構図」
石川幸夫さん「かなり稚拙で子供以下かもしれない」
中江有里(脚本家・女優)「校長先生からは、具体的に何をするという言葉がまったくない」
山田秀雄弁護士「悪ふざけというレベルを超えていて、法的なレベルでいっても、傷害、名誉棄損、損害賠償。これを見てしまったら子供がどれだけ悪影響を受けるか。最後の最後に学童たちに説明しても説得力がない」