中国は建国記念日「国慶節」のため、10月1~7日まで大型連休中だ。この間、約8億人が旅行する。海外旅行は過去最高の750万人で、その約4分の1の190万人が日本に来るといわれている。訪日ラボの根本一矢編集長によると、香港はデモがあり、台湾は総統選挙があるため8月から旅行禁止、7月から電子ビザ申請が導入された日本は、行きやすくなっているのだという。
九州は韓国人観光客が激減し、中国人旅行客呼び込みに力を入れていている。佐賀県の嬉野温泉や武雄温泉では、きれいで済んだ空気を味わう「洗肺」が人気という。大分県・湯布院温泉ではフェイスブック、インスタグラムに加え、中国人11億人が利用しているとされる「WeChat」の公式アカウントを開設し、中国語の観光案内動画をアップしている。
福岡市では、訪日中国人向けに和食文化博物館「鳴鳳堂和食文化博物館」がオープンした。豚骨ラーメン、寿司、和牛ステーキが人気で、寿司づくり体験コースには多い時で約1000人の申し込みがあるという。根本編集長は「いま中国人観光客が日本に求めているのは、モノの消費からコトの消費」と、爆買いから体験型の旅行に移行していると指摘した。
「台湾の福山雅治」ジェイ・チョウの新曲の聖地巡り
中国人観光客の新たな人気スポットは、司会の羽鳥慎一は「ある普通の交差点です」という。東京・港区の芝増上寺わきの赤羽橋南交差点だ。背景に東京タワーを入れて撮影できるインスタ映えポイントなのだが、理由はそれだけではない。中国人の若者が憧れる、ある「聖地」になっているという。
台湾の福山雅治といわれる歌手、ジェイ・チョウの新曲「泣かないと約束したから」のミュージックビデオのロケ地が、赤羽橋南交差点なのだ。このミュージックビデオには、谷中銀座入口、銀座の写真機店前、原宿チーズティー専門店も登場していて、やはり聖地として巡礼するファンが多い。
旅行会社が企画した「聖地巡礼ツアー」には、この国慶節だけで2万人以上が応募している。ジェイ・チョウのヒット曲「七里香」には、「サンマの味は初恋の香り」という歌詞があり、これが中国のサンマブームの火付け役となったとも言われている。
羽鳥「時代は赤羽橋です」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「(日本近海で)サンマは獲らないで、日本に来て食べてほしいなあ」