ラグビーW杯1次リーグ第2戦が行われた28日(2019年9月)、日本代表は世界ランク2位のアイルランドに19-12と逆転勝ちし、初の決勝トーナメント進出へ大きく前進した。
この大金星は、日本のみならず世界中を驚かせた。ラグビー発祥の地、英BBCは「日本代表が新境地を開いた。史上最大の番狂わせをやってのけた」と報道。英ガーディアン紙も、日本代表のジャージの色にちなみ、「赤と白のジャージを着たオールブラックスに見えた」と称賛した。
勝因は「フォワード戦に押し勝った」「粘り強いディフェンス」
元ラグビー日本代表で解説者の大畑大介さんは、今回のアイルランド戦を「ゲームプラン」と総括。「80分間を通して自分達がどういったラグビーをすればアイルランドに勝てるのかということを、全員がしっかりとイメージできていた」と話した。
大畑さんは日本の勝因を2つ挙げた。まずはスクラムをはじめとするフォワード戦に押し勝ったこと。前半34分では得意のスクラムでプレッシャーをかけてこようとしたアイルランドに対し、逆にプレッシャーをかけ返してペナルティーを取るなど、前半から攻撃の芽をつぶしていった。
2つ目は粘り強いディフェンスだ。中でも象徴的だったのが、後半24分、姫野和樹選手がジャッカルを仕掛けて相手の身体ごとボールに絡みつき、アイルランドから反則をとったシーン。ジャッカルとは相手にタックルしてボールが地面に着く前に奪う技だが、あえて反則を誘うことで連続攻撃のピンチを防いだ。
「この時はまだ4点差だった。ピンチの時は気持ちの焦りから、どうしても反則に繋がってしまうのですが、全員が規律正しくタックルしたらすぐに戻って、チャンスあれば一気にジャッカルに入るという、運動量とチームの意識の高さがこのプレーにつながった」と大畑さん。
茶目っ気たっぷりに互いのプレーをほめ合う
入社以来ラグビーを取材し続けてきた安村直樹アナは、試合後の選手たちを直撃。38歳で、チーム最年長のトンプソン・ルーク選手は「ちょっと疲れた。でも結果が嬉しいからまだ元気。明日めっちゃしんどい」と笑顔を見せた。逆転トライを決めた福岡賢樹選手とアイルランドの連続攻撃を防いだ姫野選手は「前半からこいつ(姫野選手)がボディーブローをバンバン打ってくれた」「賢樹さんのインターセプトのお陰です」と茶目っ気たっぷりに互いのプレーを褒め合う姿を見せた。
一番活躍した選手に贈られるプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出された堀江翔太選手は、安村アナに「(2015年W杯後)次の目標に向け、絶対ベスト8に入らなあかんと練習したから。死ぬほど練習したから。それが自信になったかな。勝てると思ったから、みんな。試合前もみんな『行けるやろ』って。よかった」と語った。
司会の加藤浩次「練習の中で甘さが一個もなかったんでしょうね、この4年間」
杉山愛(元プロテニスプレーヤー)「どれだけ内容の濃い時間を過ごして来たか、コメントから分かります」
近藤春菜(お笑い芸人)「あれだけ屈強な方々が『死ぬほど』って...。響きますね」
ピノコ