「気候変動のような大きな問題は、楽しく、かっこよく、セクシーでなければいけません」
ニューヨークで行われた「国連気候行動サミット」に出席した小泉進次郎環境大臣の発言が話題になっている。就任してから10日ほど、新大臣としての外交デビューだった。サミットに先駆け行われた記者会見で飛び出した。
世界のメディアも取り上げた。ロイター通信は「気候変動問題にセクシーに取り組むと日本の新しい環境大臣が述べた」と報じ、進次郎氏を日本の政界の新星「ライジングスター」と紹介し、「手腕を期待する」と伝えた。オーストラリアのメディアも「日本は気候問題を楽しくクールにセクシーに解決」と書いた。
ちなみに、広辞苑にとると、セクシーは「性的魅力のあるさま。肉感的」とある。進次郎氏は記者から「どういう意味で言ったのか」と質問され、「それをどういう意味かと説明すること自体がセクシーじゃないよね」と切り返した。
経済評論家の鈴木貴博さんは「『セクシー』という言葉は、コンサルティング業界ではよく使う言葉。『とても良い意見』という意味に近いです。国際的にみると、そんなにおかしな話ではなく、むしろ、お堅い日本の政治家が分かりやすい言葉で語ったんだという評価もされています」と解説した。
キャッチーはウケたが具体策はなし
しかし、次のような場面もあった。「石炭の使用削減についてどうするか」と聞かれ、大臣は「減らします」と答えたが、「どのようにして?」と質問されると、数秒間沈黙し「私は先週、大臣になったばかりです。同僚や環境省のスタッフと話し合っています」と述べるにとどまった。
司会の加藤浩次「日本の環境大臣がセクシーという言葉を使うならば、どういった具体策があるのかと世界は聞いています。ところが、日本国内ではセクシーという言葉がふさわしいのか、ふさわしくないのかという議論ばかりしていますね。これはまったく意味が違う」
金谷かほり(演出家)「私もそう思います」
宮崎哲也(評論家)「小泉大臣は自分でも言っていましたが、まだ就任したばかり。これが3か月後、半年後に同じ発言をしていたら困ります」