「How dare you(よくもそんなことが言えるわね)」。ニューヨークの国連本部できのう25日(2019年9月)に開かれた気候行動サミットで、スウェーデンの高校生グレタ・トゥンベリさん(16)は、地球温暖化に対する各国の取り組みの遅れを痛烈に批判する演説を行った。
ピンクのシャツ姿のグレタさんは、「行動を起こさないなら、あなたたちは悪そのものです」「私たちは絶滅を前にしています。なのに、あなた方はお金の話や永遠の経済成長というおとぎ話ばかり。よくもそんなことが言えるわね」「私たちを見捨てる道を選ぶなら、あなたたちを絶対に許さない」と顔をしかめ、声を震わせながら訴えた。聞き入る各国代表からは大きな拍手が起こった。
グレタさんは昨年8月(2018年)、毎週金曜日に学校を休んで、たった1人で環境保護を訴えるデモを始めた。この動きは世界中の若者に広がり、今回のサミットに合わせたデモ活動には、150か国400万人以上が参加した。グレタさんはサミットに出席するにあたり、二酸化炭素を排出する飛行機を使わず、ヨットで大西洋を横断した。
「目に力があるし、強烈でしたね」
グレタさんは、世界第2位の温室効果ガス排出国のアメリカのトランプ大統領と会場でニアミスしたが、腕を組み、じっとにらみつけていた。トランプ大統領はグレタさんの演説を聞かずに会場を後にしたが、ツイッターで「なんともめでたい女の子だったよ」と茶化すようなメッセージを投稿した。
また、火力発電所の削減で具体策のなさを露呈した小泉進次郎環境相は、「目に力があるし、腹の底から思っていると分かる。How dare you。あれは強烈でしたね」と他人事のように話した。
司会の国分太一「グレタさんは若いのにすごい、ということが注目されがちですが、彼女が訴えるメッセージを私たちがどう受け止めるか、どう行動するかが大事ですよね」
菊間千乃(弁護士)「私たち一人ひとりが、聞いて感じたものをそのままにしてはいけないと思います」