ある分野に特別なこだわりを持つ「ワケあり人」をゲストに、その「ワケあり」な日常や仰天エピソードを披露してもらう。この日は、「岸壁幼魚採集家」の肩書を持つ、鈴木香里武(すずき かりぶ)さんという27歳の男性だった。
肩書も気になるが、それ以上に、香里武さんの金髪にウェーブがかかったセミロングのヘアスタイル、全身白色に紺色リボンの水兵服という、かなり怪しいヴィジュアルに目が釘付けになってしまった。司会の藤原一裕(ライセンス)も「(ツッコミどころが多すぎて)ちょっと幼魚の話に入る前に時間がかかりそう」と戸惑っている。
大学・専門学校で講義して専門書も出版
そもそも、「幼魚」とはまだ自力では遊泳できない稚魚と、生殖能力を備えた成魚との中間の成長段階を指すのだという。人間で例えれば、ハイハイし始めた頃から小学校低学年くらいまでと香里武さんは説明する。しかし、この説明の間にも、香里武さんの容姿が気になりすぎるもう一人の司会、井本貴史(ライセンス)は、「(香里武さんの)プライベートのほうが聞きたい」と突っ込む。
と、話は脱線しがちながらも、幼魚とは小さくてかわいいだけでなく、数日で色や形が変化する神秘性があり、生態の研究も進んでいないことから、まだまだ伸びしろのある分野なのだそうだ。
香里武さんのように自分で採集した幼魚を自宅で育て、観察・記録をしている人は日本でもほぼいないらしく、いまは大学や専門学校で幼魚の生態を教えたり、専門の本も出版するなど、その筋ではなかなかの有名人らしい。
世界でも珍しい「リュウグウノツカイ」の子どもゲット
そんな香里武さんが、沼津の漁港の岸壁で幼魚を採集する姿を追った。漁港の岸壁付近の海面は幼魚が集まりやすいのだという。目視でしばらく海面を眺めた後、すっと網を入れ、瞬く間にカワハギの幼魚をゲットした。その後も、ゴンズイ、カミナリベラ、ギンガメアジと、次々に採集していく。とくにギンガメアジの幼魚はなかなか珍しいと、香里武さんは嬉しそうだ。
スタジオで採集した幼魚とその成魚を写真で比較してみると、成魚とまったく異なっていたり、体長が劇的に大きくなるものがいたりと、確かに面白い。
香里武さんは昨年末には、体長3~4メートルにもなる大型の深海魚で、幻の魚といわれる「リュウグウノツカイ」の幼魚(体長約7センチ)を発見したそうで、その様子もVTRで紹介された。海は宇宙よりも謎が多いとも言われるが、たしかにこの幼魚の世界、気になり出したらはまっちゃうかも。
次回は多くの珍しい幼魚の飼育している香里武さんのご自宅を公開とのこと。
(読売テレビ9月7日深夜1時28分~、日本テレビ9月12日深夜2時4分~)
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