インターネットオークションの「ヤフオク!」に、『ある物』が開始価格3500万円で出品されて話題になっている。客を乗せてまだ飛べる本物の旅客機だ。全長26.3メートル、幅32メートル、約60人乗りの「YS11a-500」である。
目立った汚れや傷もなく、専属のパイロットや整備士も月20万円で雇用可能という。「世界で自衛隊で2機運用されている以外、当該1機しか実用機はございません」と書かれている。即決価格は5000万円。まだ入札はない。
出品したのはスリランカに本社がある航空会社「Sakurai Aviation」で、鈴木俊克マネージャーはこう話す。「出品してから電話が鳴りっぱなしで、名前を言うことはできませんが、有名な方々ばかりです。ぜひ日本のユーザーに渡ってほしいですね」
スリランカには年間4万5000人の観光客が訪れ、Sakurai Aviationはこれを当て込んでYS11を購入したが、イスラム過激派ISのテロがあり、観光客が激減してしまった。乗客も少なく、保管費用もかかるため売りに出したのだった。
戦後初めての国産旅客機「YS11」
YS11は、映画「風立ちぬ」の主人公のゼロ戦の設計者、堀越二郎も設計にかかわり、1963年、戦後初めての国産旅客機として製造が始まった。73年に生産は終了したが、64年の東京オリンピックでは聖火を輸送した。
司会の小倉智昭「セスナならまだしも、旅客機となると、買ったとしても保管場所がないですよねえ」
社会学者の古市憲寿「小倉さんだったら、ゴルフコンペの時とかに使えるでしょ」
小倉「レストラン向きに改造して使うとかも考えられますが、どちらにせよ土地がない」
ネットでは高須クリニックの高須克弥院長が「セリに勝つ自信はある」と購入に名乗りを上げている。終了時刻はきょう9月12日の21時41分。果たして、誰がいくらで購入するのか。