新しいアニメーション「大草原の少女ソラ」の制作がスタートした。なつ(広瀬すず)はテレビ漫画に慣れているため、描くキャラクターはオーバーアクションになりがちだ。主人公のソラもお転婆で、野生児のようなイメージになった。夫の演出担当の坂場一久(中川大志)らは納得できないようだ。
アニメーターの神地航也「野生で強そうなイメージだよ。百獣の王子サムじゃないんだから」
森田桃代「衣装も葉っぱにみえる」
坂場「これはソラではありません。もっと日常的なものを描いてください」
なつがソラのキャラクターを描けずに悩んでいると、下山克己(川島明)が北海道で描いたスケッチを見せた。なつの娘の優(増田美桜)が、じいちゃんの柴田泰樹(草刈正雄)の膝の上に座っているところが描かれていた。なつは、優の顔が自分の小さかった頃と重なって見えた。
そして、ひらめいた。「忘れていました。こんな気持ちをテレビ漫画で描けるなんて思いませんでした」。ソラのイメージが固まったなつは、次々と描きはじめた。
演出の坂場「君の実体験と重なるような物語にしたい」
坂場もなつのキャラクターイメージを評価している。「今度の作品は、君の実体験と重なるような物語にしてもいいと思うんだ。そうでなければ、君と作る意味はないとも思っている。泰樹さんの話を聞いて、開拓者精神には悲しみが必要なことも知った。その悲しみを優しさに変えることこそ、今回の作品で描きたい部分なんだ」
なつ「具体的にどうするの」
坂場「新しい登場人物を作る。それは、君であり、泰樹さんであり、千遥ちゃんかもしれない。それを描きたい」
なつ「私は絵に魂を吹き込むだけだから」
誕生した登場人物はレイだ。レイは洪水のときに開拓者の家に助けられるという設定だった。(NHK総合あさ8時)