韓国検察は、強大な権限が集中する世界でも異例の組織
韓国検察は起訴権と捜査権の両方を持つ世界でも異例の強権組織だ。チョ氏は集中する権限を分散し、捜査権を警察に持たせる検察改革を行うとともに、検察や警察から独立し、捜査、起訴などの権限を持つ高位公職者犯罪捜査処の設置も目指している。こうしたチョ氏の改革案に検察が抵抗。チョ氏自身に疑惑がないため、親族を起訴し法相に任命しづらい状況を作っているというのだ。
検察改革という意味ではユン・ソクヨル検察総長、文大統領、チョ氏の3人は、同じ方向を向いていたはずなのだが、ここに来てのユン氏の動きは、検察組織を守ろうとしているようにも見える。
クォン准教授「検察改革は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権のときから構想されていた。大臣の任命は大統領と国会の合意で、検察は関与してはいけない。中立的立場を破るのは問題」
政井マヤ(フリーアナウンサー)「(私文書偽造は)微罪だが、これしかなかったのか。死神(ユン検察総長)も良いカードを持っていないのでは」
司会の国分太一「これをきっかけに(ファンドの問題などを)調べようとしている?」
カンニング竹山(お笑い芸人)「時効直前ということもあるが、別件でしょっぴくのはよくあるやり方。本当に韓流ドラマみたいになってきましたね」
ユン氏の捜査には「やりすぎだ、不当な捜査だ」と40万人の署名が集まっている一方、過半数がチョ氏の法相就任に反対という世論調査結果も出ている。
番組終了後、文大統領はチョ氏の法相就任を強行した。国民からの批判を招き支持率低下が予想されることから、今後の日韓関係にも影響を与えそうだ。
文・みっちゃん