十勝の自家からか戻ったなつ(広瀬すず)の前に、夫の坂場一久(中川大志)が企画書を置いた。「もう書いたの」と驚くなつに、坂場は物語の舞台が北海道であることを告げる。原作はアメリカの開拓者家族の物語だが、坂場はそれを北海道の開拓者の家族に置き換えたのだ。
すでに「マコプロダクション」の社長の大沢麻子(貫地谷しほり)の了承も取ってあるが、条件が一つ付いたという。「マコさんは、君が作画監督を引き受けてくれるならと言っている」と坂場が伝えると、なつは「わかかった。イッキュウさんが演出をしてくれるなら、ぜひやってみたい」と力強く答えた。
東洋動画をやめたいと先輩の仲に伝えると・・・意外な答えが返ってきた
長い夏休みが終わって会社に戻ると、なつは退社の決意を先輩の仲努(井浦新)に伝えた。「仲さんのおかげで東洋動画に入れて、ずっと続けてくることができました。それを裏切るようなことをしてすみません」
なつが詫びると、仲は「アニメーターがひとつの会社にこだわる時代は終わったよ。これからはひとつの作品にこだわるべきだ」と言い、なつの背中を押した。
なつが社長の山川周三郎(古屋隆太)に退職願いを出したという話は、あっという間にテレビ班に広がった。しかし、「魔界の番長」の作画監督という立場上、すぐに辞めることはできない。なつは翌年の昭和49年3月まで東洋動画で働いた。(NHK総合あさ8時)