東京・目黒で5歳だった船戸結愛ちゃんが両親に虐待されて死亡した事件で、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の優里被告(27)の初公判が、きのう3日(2019年9月)に東京地裁で開かれた。
優里は裁判の冒頭、裁判官に名前を聞かれると突然泣き出し、「落ち着いてからでいいですよ。一呼吸置いてね」と裁判長に声をかけられた。起訴事実を大筋で認めたうえで、「結愛も私も(夫に)報復されるのが怖くて通報ができなかったです」などと話した。
冒頭陳述で、結愛ちゃんが受けた虐待を検察側が詳しく説明しているときには、過呼吸状態になり嗚咽した。
死亡前日に一緒にお風呂・・・あまりに痩せていてショック
弁護側の冒頭陳述によると、優里は夫の雄大被告(34)から連日2、3時間も「お前は子育てができていない」と説教されているうちに、「自分のために説教してくれている」と思うようになり、「怒ってくれてありがとう」などと言うようになったという。
結愛ちゃんが亡くなった前日と当日の詳細も明らかになった。前日の昨年3月1日(2018年)に、優里は結愛ちゃんを久し振りにお風呂に入れたが、びっくりするほど痩せていることにショックを受け、「見てはいけないものを見た」とすぐにタオルを巻いたという。
翌2日には、優里被は結愛ちゃんと添い寝をしながら、ずっと楽しかった思い出話をしていた。「小学校に行ったら楽しいことしようね」と言うと、結愛ちゃんは「うん」と笑顔で返事をしたが、これが最後のやりとりとなり、結愛ちゃんは亡くなった。
文
キャンディ| 似顔絵 池田マコト