北海道十勝に帰省したなつ(広瀬すず)は娘の優((増田光桜)を連れて、お母さんの富士子(松嶋菜々子)、お父さんの剛男(藤木直人)と幼なじみの山田天陽(吉沢亮)の家を訪れた。居間には天陽の遺影があった。
「すみません。本当はもっと早く来なければいけなかったのに」
そこには天陽の父親の正治(戸次重幸)、母親のタミ(小林綾子)、天陽の妻、2人の子どもいた。
アトリエには遺作の馬の絵があった。優はそれを見て「本物のお馬さんがいるよ」と喜ぶ。なつは優に問いかける。「動かないのにどうして?」
優「動かすのは、ママの仕事でしょ」
なつはこらえきれず、涙を流す。正治とタミが天陽の最期の様子を話し始めた。
タミ「あの日は夜中に突然帰ってきて、退院が来週に決まったから、朝まで絵を描いたら病院に帰るって言ってね。」
正治「でも、そんな事実はなかったのさ。退院なんて言われてなかったんだわ。そこまでして絵を描きたかったのだと思うけど、生活のために絵を売っていたから、家族のために絵を残したかったのかもしれない」
天陽は畑に行って土に触れ、「あったかいな」といって息を引き取ったと子どもたちから聞いた。なつは天陽らしい最期だと感じた。
遺影が話しかけてきた「なっちゃん、これからも頑張れ」
アトリエで天陽の自画像を見つけた。自画像がなつに話しかけてきた。「どうしたんだよ、なっちゃん
なつ「どうしたは、そっちでしょや」
天陽「なっちゃんは、アニメーターを辞めたいって悩んでいるのか」
なつ「また、天陽くんの答え教えてよ」
天陽「優ちゃんの言葉が答えじゃないのか。絵を動かすのがなっちゃんの仕事なんだろ。今のなっちゃんを動かしているのは、優ちゃんだべさ。だったら、優ちゃんのために仕事をすればいいべさ。これからも頑張れ」
なつ「ありがとう。天陽くん」
なつは悩んでいた気持ちが晴れていった。(「NHK総合あさ8時」