南米のアルゼンチンにある世界自然遺産「ウマワカ峡谷」で、日本人旅行者の亀掛川俊子(きけがわ・としこ)さん(60)が遺体で発見された。
現地メディアによると、現地時間26日(2019年8月)、ホテルを出たきり戻ってこない亀掛川さんを心配し、ホテル関係者が警察に通報。捜索の結果、31日に亀掛川さんの遺体をウマワカ渓谷で発見した。定年退職を機に、1人で観光旅行中だったという亀掛川さんだが、どうやら滑落したらしい。
パワースポットとして人気の「七色の丘」
3月には別の外国人旅行者の女性(当時31歳)が同じ場所で滑落。映像では、複数人の救助隊員が担架に縛り付けた女性を切り立ったがけから降ろしてくる様子が確認できる。全員が命綱を付け、ほぼ垂直にぶら下がった状態で命がけの作業だ。
ウマワカ峡谷は2003年に世界自然遺産に登録された景勝地。標高約2000メートルで、南北およそ150キロにわたり広がる壮大な峡谷は、南米のグランドキャニオンと呼ばれ、知る人ぞ知る観光地だ。中でも人気なのが赤や白、黄色などカラフルな地層がむき出しになった「七色の丘」で、地球の歴史を肌で感じることのできるパワースポットとして人気を集める。
アルゼンチンの現地ガイドの松葉亜衣さんによると、この場所を訪れる中高年の1人旅は多いという。「穴場的なヒーリングスポットの感じです。世界中に行かれて、どこにも行くところがない方が穴場を求めて来るんです」
文
ピノコ| 似顔絵 池田マコト