この数年、各地で「これまでに経験したことのない」大雨・洪水の被害が発生している。「生活を守るために考えたいのが『保険』です」と小林孝司アナが取り上げた。
水害が対象になるのは火災保険で、水災補償を付加していなければならないが、契約しているのは持ち家世帯の6割程度と試算されている。去年7月(2018年)の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山・倉敷市真備町で保険代理店を営む植木太郎さんによると、契約者のうち3割が水災補償を付けておらず、お金を受け取れなかったという。1年経つが、いまだに手付かずの家屋も少なくなく、保険金の有無が生活再建に影響を与えていると考えられる。
植木さんは「保険を扱う立場から言うと、何かあった時にお役に立ててこそというところがあります。『補償ができないです』と言った時に、(客が)何とも言えない表情をされて・・・。もう少し強くおすすめしておけばよかったなあと思いました」
10月から保険料引き上げ――火災保険の保険証券いますぐチェック
その火災保険が多くの地域でこの10月1日から値上げされる。近年の自然災害の多発で、契約者に支払う保険金が増加しているのが原因だ。地域によって災害のリスクに差があるため、都道府県ごとに異なるが、年間数千円から数万円の値上げになるという。
保険料が上がる前に、契約内容を見直したいところだが、注意点をファイナンシャルプランナーの清水香さんが解説した。まず火災保険の証券を確認し、水災の欄に○が付いているかチェックする。付いていなかったら、「住んでいるところが水災のリスクがあるかどうかを確認するのが大事です」(清水さん)
国土交通省のハザードマップポータルサイトでは、住んでいる地域を検索すると水害のリスクが調べられる。リスクが高い地域なら、水災補償があった方がいいということになる。
清水さん「水災補償は何千万円レベルの損害をカバーする手立てなので、優先度は非常に高く、節約してはいけない費用です。他に削れる家計費用はあるのか。この機会に見つめ直すといいと思います」