将棋の加藤一二三も・・・63年間の対局すべて記憶している「神武以来の天才」
日本にも素敵な実例がいた。将棋の加藤一二三さん(79)だ。14歳でプロになり、数々の最年少記録を書き換えて、「神武以来の天才」といわれた。抜群の記憶力は、63年間の全対局を再現できる。しかし、意外なことに、「僕は理系じゃない。理科、数学は苦手だった」という。まさにギフテッド。
慶應大の宮田裕章教授は、「お勉強ができる子とは違うんですよね。欧米では、社会で育てて、みんなで恩恵を受けようとします。日本では、歯車の凹みを埋めようとしていたんです。これからは違ってこないといけない」と語る。
ソフトバンクの孫正義会長は3年前、「異能」の発掘を掲げて育英財団を立ち上げた。異能の持ち主の進学・留学の支援をしようというのだ。孫氏は「異能を伸ばすという点で、日本はあまり得意じゃない。産業や学術のリーダーになりうる芽を伸ばしていきたい」と説明する。
川崎さんは「多様性を生かすためには、保護者自身が自分の子どもに自信を持って、子供の味方になってほしい」という。
*NHKクローズアップ現代+(2019年8月28日放送「知られざる天才"ギフテッド"の素顔」)