今期、夏ドラマは韓国ドラマのリメイクが多いが、これもそのひとつである。三浦春馬演じる結城大地は、殺人未遂で服役した過去を持つ。出所後も刹那的な日々を過ごしていたが、ある時、かつて本気で愛した女性・青柳すみれ(比嘉愛未)が現れ、ひそかに彼の子を産んでいたこと、その子が白血病であり、ドナーを探していると告げられる。
検査の結果、自分がドナー適合者とわかり、結城が娘を救うことに生きる希望を見出した矢先、新たな殺人の罪を着せられてしまう。2週間後の娘への骨髄移植手術まで捕まるわけにはいかない。濡れ衣を晴らそうと必死の戦いが始まった。
8歳娘の父親で必死の冤罪逃亡者!?三浦春馬じゃミスキャスト
いくら元カノが知らない間に産んでいたとしても、三浦春馬が8歳の娘の父親に見えないのは、どうしたものか。実年齢29歳なので、ありえないことではないのだが、見た目の若さが損している。
見えないといえば、検事役の月島楓(芳根京子)も、どう転んでも優秀な検事には見えない。父の死の真相を探り、黒幕に復讐するため結城の足取りを追う重要な役どころで、大学卒業後、すぐに司法試験に合格した秀才らしいのがなあ。
このドラマの最優秀女優は結城の娘・青柳はな役の稲垣来泉ちゃん。邪気のない笑顔には癒される。この子を救うためにと結城が逃亡する動機づけとして、彼女ほどの適役はない。芦田愛菜の再来と言ってもいいほど。
そして、もうひとり。結城を追い詰める男・柴崎要役の高島政伸の悪役っぷりが凄い。表情や仕草、台詞まわしなど、どこをとっても「悪」に徹していてわかりやすい。若い頃の、「HOTEL」や「ダブル・キッチン」での好青年ぶりからは考えられないくらい、悪役が板についている。