韓国の文在寅大統領の側近の曺国(チョ・グク)氏(54)に、娘の不正入学疑惑が浮上し、韓国の検察はきのう27日(2019年8月)、大学など関係先を一斉捜索した。曺氏は「検察捜査ですべての疑惑が明らかになることを望む」と話している。
曺氏は2017年の文政権発足直後から、民情首席秘書官として政権の中枢で活躍し、次期大統領候補の1人とも目されている。しかし、今月9日に次期法相候補に指名された直後から、息子の兵役逃れや妻の資産隠し疑惑など家族をめぐるスキャンダルが次々と明るみに出ていた。
むいてもむいても出てくるスキャンダルを揶揄して、曺氏は「たまねぎ男」というあだ名までつけられている。韓国メディアには、「GSOMIA破棄は曺氏のスキャンダルから国民の関心をそらすためだったのでは」という指摘もある。
娘は名門大不正入学、息子は兵役逃れ、妻は資産隠し
曺氏の娘は名門の高麗大学への不正入学疑惑のほか、釜山大学医学専門大学院を成績不振で2年間留年したにもかかわらず、成績優秀者を対象とする奨学金計104万円を受けとっていたと指摘されている。
これについて、釜山大学院長は「留年に落胆して学業を破棄しないため、精進しなさいという意味で個人的に奨学金を寄付した」と説明しているという。
高麗大に通う学生らは「私は一生懸命勉強して入ったプライドがある。不正な方法で入ったのなら憤りを感じる」「不正があったのなら、学校側も反省すべき」と話す。
朴槿恵前大統領とそっくりのスキャンダル
司会の国分太一「いま問題になっている日韓関係と曺氏のスキャンダルとでは、国民の関心はどちらにあるのでしょうか」
鈴木琢磨(毎日新聞部長委員)「圧倒的に曺氏のスキャンダルです。日韓関係には一般の韓国人はさほど関心はありません」
堀尾正明キャスター「前の大統領が親友の娘の入試を優遇したとして弾劾されて、それを正すために文大統領が出てきたのに、また同じことを繰り返しているんですね」