25日(2019年8月)、東京都日野市の多摩動物公園でベテラン飼育員が亡くなる事故が起きた。午前10時45分ごろ、インドサイの飼育施設の中で浅見準一さん(54)が倒れているのを別の職員が発見。救急搬送されたが、死亡が確認された。左脇腹がうっ血し、肋骨が折れた状態で、左足や背中にもケガを負っていた。
飼育員として25年以上のキャリアを持つ浅見さん。同園でサイの飼育担当になったのは2018年4月だった。ベテラン飼育員に何が起きたのか。
小さいころから人間に育てられた大人しいサイだが...
浅見さんが倒れていたのはおりの外の作業用通路で、発見時、サイはおりの中にいた。おりは幅30センチの鉄格子で通路と区切られていて、サイは鼻先から角の辺りまでは外に出すことができる。近くにはサイの皮膚病の治療のための軟こうが落ちており、警察は浅見さんが、鉄格子の間から身体を乗り出して軟こうを塗ろうとしたときに襲われた可能性があると見て調べを進めている。
今回、浅見さんを襲った可能性のあるサイは、インドサイのオスだ。17年前にネパールから送られてきた2頭のうちの1頭。小さいころから人間に育てられてきた。「人に対して攻撃性がある個体ではなかった」と金子美香子副園長は会見で述べている。
比較的穏やかで、人間に対して友好的だというインドサイ。しかし、事故後、外スペースでのこのサイの映像を見ると、首を振ったり突然走り出したりと、少し様子が変だ。動物の生態に詳しいパンク町田さんは「興奮している時に見せる仕草です。興奮していた可能性はある」と話す。
パンク町田さんは「1人で対応するのは危険で、2人以上が望ましい。危険性が少ない動物でも、最悪の状況を予想して行動すべきだ」と話している。
司会の小倉智昭「普段暴れない動物であれば、それだけ気を許してしまうこともある。治療してあげているとしたら、なおさらそういう事にはならないと思ってしまうかもしれない」
三田寛子(女優・タレント)「ずっと世話していると自分の子どものような気持ちになるのでしょう。夏休みにショッキングな話でした」
夏野剛(実業家)「倍の人数が必要といっても、2人態勢は難しいですよね。公務員をどんどん増やすわけにはいかないから。安全性と経済性は難しいですね」