香港で天安門事件と同じことが起きる!習近平が狙う10月1日国慶節までに武力鎮圧
香港が危機一髪である。習近平は香港政府の弱腰にしびれを切らし、深?に大規模な武装警察部隊(武警)を集結させた。ニューズウイーク日本版は、武警は人民解放軍とは独立した部隊で、中国全土に150万人が展開しているという。これまでも新疆ウイグル地区やチベット自治区で、反体制運動の激しい鎮圧に動員され、ウイグルでは現在も100万人以上の人が強制収容所に拘束されているそうだ。
さらに武警は、2018年の大規模な軍事再編で、中央軍事委員会直属の独立した部隊になった。ジュード・ブランシェット(米戦略国際問題研究所)は、かなり悲観的なことをいっている。天安門事件と同じことが起きるというのである。理由は、香港制圧は習近平にとって命がけの戦いだからだ。
「香港の自治拡大や民主化の要求を受け入れれば、領土不可侵の大原則や共産党こそが唯一正統な統治者であるという主張の根拠が揺らぐ」
それに天安事件の教訓は、「『人民の制圧に戦車と人民解放軍を動員したのは間違いだった』――ではない。当時の最高指導者・鄧小平らは、軍隊を動かしたからこそもっと大きな惨事を回避できたと固く信じていた」
天安門事件以来2年ほどは国際的に孤立し、経済も悪化したが、「92年頃までには何事もなかったかのように立ち直っていた。その間にソ連は崩壊していた」ではないか。
中国は10月1日に建国70周年を迎える。それまでに習近平は香港デモを鎮圧したいはずだ。SNSを使って、香港のデモを危険な暴徒扱いするフェイク情報を大量に流し、世論作りを始めている。トランプはどう動くのか、動かないのか。リミットは今月いっぱいと見る。(文中敬称略)