「京都アニメーションスタジオ」が放火された事件からまもなく1カ月となるきのう13日(2019年8月)、全国高校野球選手権大会が開催されている甲子園球場のスタンドに、「京アニソング」が流れた。京都代表の立命館宇治高校の吹奏楽部が、3塁側のアルプススタンドで1回と6回の攻撃時に演奏した。曲は京アニ制作の「響け!ユーフォニアム」の主題歌「DREAM SOLISTER」だ。
立命館宇治高が甲子園出場を決めると、この曲を演奏してほしいという要望が地元住民から学校に寄せられた。吹奏楽部はコンクールを控えていて、練習期間はわずか16日間しかなかったが、なんとか間に合わせた。
放火事件に傷ついた地元から要望「ぜひ演奏して」
吹奏楽部顧問の深江雅彦さんは「生徒たちはやっと応援に行けたという気持ちが強かったので、生き生きとした顔で、暑かったけど、応援に集中できました」と話す。1回裏は「時間がなくて、音が十分に出ない状態で演奏することになってしまったので緊張が強かった」が、6回裏は、演奏に応えるかのように、立命館宇治高がツーアウトから一挙3点を返した。先頭打者だった宮下力選手は「迫力ある応援が耳に届いた。吹奏楽部の精一杯の演奏を聞き、僕も頑張らなきゃという気持ちになれた」と話していた。
吹奏楽部の女性部員は「選手のみなさんに、私たちの思いが届いたらいいなという思いと、(京アニ関係者に)前向きなエールが送れたらいいなと思って演奏しました」と話していた。
原晋(青山学院大陸上部監督)「駅伝でも、沿道の各大学の応援の前を通過する時は、なぜか選手の元気が出るんですよね」
司会の国分太一「高校球児だけでなく、京アニファンにも勇気を与えたのではないでしょうか」