兵庫県加古川市の商店街「ベルデモール」沿いには市民の憩いの場となっている池がある。ここでは数十匹の金魚が飼育されており、付近の子育て施設を利用する母子などが休憩に使っていた。
10日(2019年8月)の夕方、池に「怒りの貼り紙」が貼られ、それがツイッターに投稿されて話題になっている。貼り紙にはこう書かれていた。
「せっかく育ってきた金魚、錦鯉、フナ、エビ等、全部死に絶えてしまいました。池の中にタバコ・クスリ等入れたのはどこの誰だ、恥を知れ」
30年以上金魚の世話をした男性の怒りと悲しみ
貼り紙をした男性は、平成前にできたこの池を30年以上にわたり手入れし、金魚の世話をしてきた。商店街で話し合い、市民の目を楽しませ、景観を保つために作られたという。ごみを捨てられないように、「ゴミを捨てるな」と禁止するのではなく、良心に訴えるために魚を育てていたとも。
しかし、その金魚たちが今月初め、一夜にして大量死してしまったのだ。池の周りや池の中には、たばこの吸い殻がいくつも捨てられていた。
貼り紙を書いた人は電話で、「この貼り紙を書いたことで、吸い殻を捨てる人がいなくなったのはよかった」とコメントしていた。
司会の小倉智昭が「金魚が死んだのはたばこが原因とは限定できませんけどね」と言う通り、金魚の死因は謎でもある。総合情報サイト「All About」の金魚ガイド・長谷川秀樹氏によると、考えられる死因は「猛暑、ポイ捨て、無責任なエサやり」。しかし、この池は地下水を利用しており水温は13~14度に保たれている。またタバコなどのポイ捨てやエサやりは過去にもあったが、大量死に結び付いたことはなかった。
芸人でプロデューサーの古坂大魔王は「悲しいですね」と言い、「近所の公園でもカメを飼っているが、池はきれいに保たれている。いい考えですね」とコメント。作家の中江有里は「どうして生き物がいるところへタバコを捨てることができるのか」と怒る。
司会の小倉智昭は「水を見たら灰皿だと思う人はいますよね」とコメントした。