「クマがいるから外に出ない方がいい!」。きのう12日(2019年8月)午前6時ごろ、札幌市南区の住宅からおばあさんが裏口のドアを開けようとした。「クマがいる、真横に!」とテレビの取材班が呼びかける。
数メートル先の庭に体長約1.5メートルのヒグマがいるのだ。「クマがいる!中に、入って!」。おばあさんがようやくドアを閉め中に入ると、その直後にクマが前を通り過ぎていった。
おばあさんに聞くと、「ゴミ出しに行こうと思ったら、警察の車がいた。それまでクマがいるとは知らなかった。(もし外に出ていたら)大変な目にあったかもしれない」と驚いていた。
食べ物の場所を覚えてしまった。駆除か山に返すか?
この住宅街には先週火曜日の6日(2019年8月)からヒグマが連日、出没している。7日には木の上に登って何かむしゃむしゃ食べていた。12日はパトカーの目の前で道路を悠々と横切っていた。まるで、わが庭を歩いている様子だ。
なぜ、頻繁に出てくるのか。専門家は、「人間のいる住宅街に高カロリーの果樹、トウモロコシなど美味しいものがあることに気づいてしまった。食べ物がある場所を覚えると、同じ場所に繰り返し出没する」と指摘する。
札幌市は人に危害を加える恐れがあるとみて、10日から「箱わな」を設置し、捕獲を試みたが効果がない。このため、12日から猟友会と協力し、銃の使用を視野に入れ、警察機関と連携することになった。
司会の加藤浩次「住民の方々は駆除の方向にいってもらいたいのか、それとも山に返してほしいのか、どうなんでしょうか」
現場で取材しているリポーターの大竹真「ホンネのところは、1週間も過ぎましたので、出来れば駆除してほしいという声が多かったですね。市役所に聞きますと、けさ早朝、猟友会が山に入り、ヒグマが出たら、銃の使用もあり得る、住宅街で出た場合は、状況判断だと話していました」
ロバート・キャンベル(国文学研究資料館館長)「命を守るために、1週間は少し遅いかなと思いました」