吉本興業のお家騒動の出口が見えない。「金塊強奪犯とのギャラ飲み」を報じられた宮迫博之 (49)だが、日刊スポーツの直撃取材に「一緒にシャンパンは飲んでいない、ギャラはもらっていない」と報道を完全否定。弁護士と相談、法的手続きをとることを検討していることを明らかにした。
一方、報道と宮迫さんのどちらを信じていいか困惑しているという吉本興業は、先週金曜日(2019年7月26日)に「万が一にも一部報道が事実であれば、マネジメント契約解消の撤回についても再度検討せざるを得ない状況です」とコメントを出した。
日刊スポーツの小谷野俊哉記者は、宮迫のコメントから「ここまできたら法的手続き」という意思表明が、吉本興業のコメントからは不信感やいらだちが見えるという。
松本は吉本の大きな山、さんまは隣の大きな山
モーニングショーはギャラ飲み報道当時の飲食店店長を突き止めたが、取材には応じなかった。
解決に向けた動きも空振り続き。今月13日(2019年7月)、吉本興業は宮迫博之、田村亮が闇営業のギャラを公益社団法人全国被害者支援ネットワークに寄付したことを報告したが、ネットワークの秋葉勝専務理事は「反社会勢力から得た疑いがあるお金は受け取れない」と返金手続き中だという。
大御所たちの対応にも温度差が見えてきた。「大﨑洋会長が辞めたら僕は辞める」と発言した松本人志(55)は、テレビ番組で岡本昭彦社長の会見について「0点」と切り捨てたが「芸人誰一人辞めることなく吉本が普通の会社に戻れるように」とも発言。一方明石家さんま(64)は、ラジオで「元に戻さんほうがええねん」と発言。「経営陣が代わらないなら俺は辞める」という加藤浩次さん(50)の発言に対しても「人として賛同できる」と理解を示している。
芸人たちの処遇に対して、松本は「うみをちゃんと出して明確にしないんなら、僕が全員芸人連れて出る」、さんまは「宮迫預かってもええで」と発言している。
小谷野記者「2人の立ち位置が違う。松本さんは吉本の中の高い山。さんまさんは隣の高い山。松本さんと大崎会長は信頼関係がすごい。岡本社長は会見で下手を打った。(松本と加藤の間で折衷案を模索しているが)大崎会長を残して岡本社長が辞めるということかもしれない。『うみ』を出すというのはギャラの問題を言っているのではないか」
公正取引委員会の動向にも注目
ギャラについては公正取引委員会の山田昭典事務総長が、24日(2019年7月)、一般論としながらも「契約書が存在しないのは競争政策の観点から問題」と発言している。田村淳(45)は27日、ラジオ番組でこの動きを歓迎。契約書ができたらギャラの比率を公表することも表明している。5年前から淳は「今の時代に契約書がないなんておかしい。ギャラを可視化してほしい」と訴えていたが、吉本興業は「うちは100年前からこうやねん」と取り合わなかったという。
小谷野記者「田村淳さんは、常に吉本にものを言ってきた」
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「フェアじゃない競争は、力を持っているところが力でやる。今までは吉本もテレビもそれで良かった。でもネットの時代はそうじゃないでしょ」 石原良純(気象予報士、タレント)「吉本だけじゃなくていろいろ変わってきている。戻るのではなく変わる時なのかも」