司会の真矢ミキが「大阪のある神社がお守りの転売に怒り心頭です」と取り上げたのは、大阪市西区の「サムハラ神社」だ。サムハラとは神社に祀られた3人の神様の総称で、災いを避けるご利益がある。
この神社では、月に何回か早朝から長い行列ができる。指輪型のお守り「御神環」が目当てで、「事故にあったけど助かった」「商売がうまくいった」など、そのご利益がSNSで評判になっている。
指輪の内側には「サムハラ神社」を神字で表した文字が刻印され、初穂料3000円で入手できる。ただし、入荷日は前日までわからず、サイズもそのつどばらつきがあるため、自分に合うものを見つけるまで何度も通わなければならない。そのため、当日は50メートル、長い時には100メートルを超える行列ができる。
「指輪型肌守」3万円!転売ヤーが徹夜行列
そのサムハラ神社内に、「御魂抜きの神事を行った」という貼り紙が張り出された。「指輪型肌守、すべてのお札は無効化」「今はただの輪っかです」とも書かれている。
実は、この入手困難の指輪型肌守がネットで高値販売されているのだ。高いもので3万円弱。このため、転売目的で、時には徹夜で並ぶ「転売ヤー」もいるとされ、これに対する対抗措置として、神社は御魂抜きの神事を行ったのだ。
サムハラ神社の宮司は「御魂抜きのような処置はしたくないです。今回は、転売目的への注意喚起」と話す。雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大氏は「御魂抜きは特殊なことではありません。使わなくなった神棚を神社に引き取ってもらう場合や、お祭りが終わった後のお神輿を保管するときなどにも行われます」と解説する。
8月から当分の間、「御神環」の御授与を休止、再開の時期は未定だという。