東京オリンピックの開幕までちょうど1年のきょう24日(2019年7月)、ビビットは「五輪で活躍を期待する日本の選手」を1000人に聞き、調査結果を発表した。
10位はバスケットボールの八村塁選手(21)。街の人の声を聞くと、「日本はバスケが弱いので、八村選手に頑張ってほしい」というのが理由のようだが、スポーツジャーナリストの小林信也さんは、これに異議を唱える。「日本のスポーツは今すごく変わっています。バスケット、かなり強いです。八村君だけじゃないんです」と言う。
9位から4位までをざっと紹介すると――9位は体操の白井健三選手(22)、8位はバドミントンの桃田賢斗選手(24)、7位はテニス界の錦織圭選手(29)だ。6位は体操の内村航平選手、5位は水泳の瀬戸大也選手(25)、4位は陸上の桐生祥秀選手(23)だった。男子100メートルで日本選手で初めて10秒の壁を突破。リオ五輪では、4×100メートルリレーで銀メダル獲得の立役者として活躍した。
小林さん「ちょっと不安なのは、このなかで、東京五輪に出られない人がいるかもってことなんです。それくらい国内の代表争いがすごく激しくなっているんです」と話す。
ケガで調子を崩している体操の2人だは、「内村君はだいぶ良くなったようですが、白井君がいまちょっと切れ味がなくなってしまっています」
体操のシステム変更も代表争いを混乱させているようだ。「今までは5人登録して、3人か4人が競技して、3人のポイントというシステムでしたが、東京五輪では4人登録で、3人演技して、3人採用だから、ミスが許されません。5人ならば、スペシャリストを1人入れておいて、床と跳馬だけ白井君とかできたのですが。内村選手が全部出られるかわからないとなると、内村君がスペシャリスト枠になるかもしれない」と小林さんは説明する。
期待度トップのサニブラウンに待ってる「記録」より「勝負」の厳しさ
トップ3は10代から21歳までの若い選手が占めた。3位はテニスの大坂なおみ選手(21)、2位はサッカーの久保建英選手(18)、そして1位は陸上のサニブラウン・ハキーム選手(20)だ。
「9秒台の選手がたくさん出ました」と興奮気味に語る司会の国分太一。小林さんも「信じられないですね。ずいぶん陸上の取材はしていますが、この状況は想像できませんでした。ここからは『記録』じゃなくて『勝負』です。サニブラウン選手はもっと速い人の背中を見て走らないといけない。これはすごく走りにくいらしいですが、逆にちょっと前を行く海外の強い選手をどう力にして、自分がもっと早く走るか。メダルを争う戦いになると、記録はついてきますから」