一歩間違えば殺人にもなりかねない危険な動画がSNSに投稿され、拡散されている。今月21日(2019年7月)、千葉・幕張メッセで開催された漫画雑誌イベントで、男性と半パン姿の若い男が言い争っていると、後ろから別の半パン姿の男が近づき、後頭部めがけて手に持っていたスプレー缶のようなもので炎を吹きつけた。男性の髪が一瞬燃え上がり、白い煙があがる。
この様子を撮影しながら、複数の男性が声をあげて笑っている。当日会場にいたある参加者は「友だちが『焦げ臭いにおいがした』と言っていました。京アニのこともあるので怖いです」と話していた。
手荷物検査でスプレー缶やライターは規制外
イベント会場は刃物や花火などの危険物の持ち込みは禁止されていた。参加者によると、例年に比べて入場の際の手荷物検査は厳しく、飲み物はその場で一口飲まされたというが、炎を噴射した男はライターやスプレー缶のようなものを持っていた。
イベントを主催した集英社は「ライターや可燃性ガスの入ったスプレー缶などは単体では危険ではないため、持ち込み禁止ではなかった。今後は手荷物検査や警備などを強化し、危険行為などの禁止事項の周知に努めます」としている。
投稿者たちすぐ捕まえろ!暴行罪や傷害罪
麻布消防署の坂口隆夫・元署長は「噴射剤は可燃性ガスで、火をつければすぐに着火します。一歩間違えば一瞬で(着ている服が)燃え上がりますから、消すことが厳しい、非常に危険な行為です」と呆れる。火をつけた男は、被害者のやけどの程度によって、暴行罪または傷害罪に問われるという。
司会の羽鳥慎一「人の頭に火をつけた男と、撮影している人が笑ってるんですよね」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「何の気なしにやったことが、人体にとんでもない大きな障害を残すということが想像できないのは、すごく問題ですね」
浜田敬子(「ビジネスインサイダージャパン」統括編集長)「来年はオリンピックもあります。少なくともライターのように着火するものは持って入れない時代になっていると思います」