「名鉄蒲郡線 最高!」「絶対に乗って残さなアカン」「一人でも、一回でも多く蒲郡線に乗りましょう!」
愛知県を走る名古屋鉄道蒲郡線の無人駅・三河鳥羽駅の男子トイレの壁に、こんな貼り紙ある。誰が貼ったのか、誰も知らない。
名鉄西尾・蒲郡線は明治末期から昭和初期にかけて開通し、地域の足として多くの人に親しまれてきた。しかし、人口減少や車の普及で乗客は減り、2005年に廃線が検討された。この時は、沿線の西尾市と蒲郡市が支援金を出し、2020年末まで存続が決定した。最近は輸送人数が上向いてきたが、年間7億円の赤字のため、その先どうなるか分からない。
4年前にも「名鉄広見線」で同じような呼びかけ
こうした事情があるためか、西尾市役所の担当者は「トイレの管理上、ビラなどを貼るところではありませんので、はがしていく方向ですが、お気持ちは有り難いと思いました」と複雑な思いを語る。
4年前にもこれと同じように、「乗って残そう 名鉄広見線 新可児―御嵩間」と鉄道の存続を訴える貼り紙が出た。この時も、誰が貼ったのか分からなかった。東京未来大学こども心理学部の出口保行教授の分析によると、同じA4サイズの用紙、パソコンの文字などから同一人物の可能性が高いという。
司会の小倉智昭「何もトイレでなくて、堂々と顔を出してPRすればいいのに」
弁護士の若狭勝氏によると、施設管理者の意思に反している場合、公共施設であっても建造物侵入罪に当たる可能性があり、建物に傷をつけた場合は器物損壊罪の可能性もあるという。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト