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週刊新潮の突撃取材に菅官房長官シドロモドロ!「レイプ疑惑の元TBS山口に援助口利きしたのか?」

   ここへきて、かんぽ生命が詐欺といわれても仕方がない保険販売をしていたことが発覚し、社長がこれを認めて謝罪した。かんぽといえば、以前大きな問題になった「かんぽの宿」を思い出す。日本郵政が07年に旧郵政公社から引き継いだ770の宿は、土地の取得や建設などの費用が約2400億円もつぎ込まれていた。それを、評価額を126億円に圧縮し、一括入札であのオリックス・グループに109億円で売ってしまったことで大きな政治問題になった。日本郵政は未だに政府が大株主である。もやは、安倍政権が腐敗し、あちこちから腐臭が漂っているのは間違いない。

   腐臭といえば、安倍ベッタリだった元TBSワシントン支局長の山口敬之にレイプされたとして伊藤詩織が刑事告訴したが、菅官房長官の秘書官を務めていた中村格警視庁刑事部長(当時)がストップをかけたことはよく知られている。その後、警視庁からの書類送検を受けた東京地検が不起訴と判断。伊藤は検察審査会に審査申し立てを行ったが、不起訴相当という議決が出た。

   伊藤は山口に1100万円の損害賠償請求をしているが、山口のほうも名誉棄損とプライバシー侵害で、伊藤に対して1億3000万円の損害賠償を求めている。その山口の「反訴状」から、月額42万円もらっていた企業などの顧問先が浮かび上がってきたと週刊新潮が報じている。

   7月8日に東京地裁で開かれた法廷では、生々しいレイプの現場の状況が再現されたが、そこは割愛する。山口に資金提供していたのは有楽町にあるNKBという会社で、ここは交通広告の代理店で、オーナー兼会長の滝久雄は「ぐるなび」を1996年に開設したことで知られるそうだ。

   この滝会長と菅官房長官が仲良しで、山口がTBSを辞めた後、滝会長に「山口にカネを払ってやってくれないか」と依頼したそうである。それ以外にも、山口はあちこちから顧問料をもらっていたらしい。権力に近づくということは、おいしい生活ができるということを意味するのだ。

   週刊新潮がすごいのは、SPたちに囲まれてウオーキングをしている菅官房長官に直撃していることである。週刊新潮が「山口敬之さんからお願いされたんですか? 顧問料を支払えというのは? どういう経緯かだけでも」と声をかける。菅は「ちょっと、悪いけど、ちょつと。私、関与してないです」というが、SPが記者を近づけまいとしてもみ合う様子がリアルに伝わってくる。

   権力者と近づきになれば、自分も権力を持った気になる。そう勘違いする人間が多いが、とくに安倍政権になってから、そういう輩がやたら多くなってきた気がする。これも長期政権が生んだ腐敗の一つだろう。(文中敬称略)

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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