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「参院選」新聞各社の自民優勢予想がひっくり返りそうなある数字――低投票率が直撃

   週刊誌の参議院選予測も出そろった。各誌を見て見よう。週刊現代では政治ジャーナリストの鈴木哲夫、選挙プランナーの松田馨、時事通信解説委員の山田惠資が予想している。

   結論は、自民党の獲得予想議席数は、選挙区・比例の合計で56議席になると読んでいる。65議席を獲得して大勝した13年からは10議席前後減らすが、与党が過半数になる53は超えると見ている。憲法改正に必要な与党で3分の2にはならないが、安倍首相の命脈は保てる議席にはなるというのである。

   次はサンデー毎日。選挙プランナーの三浦博史が予想している。自民党は選挙区で43議席、比例で18議席の計61議席を獲得すると見ている。2016年の参議院選を上回り、非改選と合わせると117議席だが、単独過半数の123議席には届かない。年金問題も、閣僚たちの数々の失言も、消費税増税も、有権者は気にしていないかのようで、まさに「ほくそ笑む安倍政権」である。

   では週刊文春はどうか。7月7日に、私の住んでいる中野駅の北口で、安倍首相の丸川珠代応援演説会があった。安倍が街宣車から下りると、一部の聴衆から「安倍辞めろ」コールが起き、「会場は異様な雰囲気に包まれた」(週刊文春)という。安倍は、こういう事態に備えて、応援演説の日程を公表していない。

   なぜこの日は漏れたのか。前日の読売新聞に、丸川が「安倍が来る」という広告を掲載してしまったからだという。これには官邸が激怒したというが、それはそうだろう。

   週刊文春では、政治広報システム研究所の久保田正志代表が参院選を分析している。党派別に見ていくと、自民党は現有議席を大きく減らし、11議席減の55議席になるという。安倍が目指している60台には届かない。自公の合計でも69議席。非改選と合わせると139議席で過半数には達する。日本維新の会を8議席と読んでいるから、維新の非改選と合わせても改憲勢力は153議席どまり。

   久保田は自民の伸び悩みの背景をこう分析している。<「野党が低調なこともあり、選挙への関心は高まっておらず、投票率は50%に届くか届かないか、という程度でしょう。

   本来、低投票率のときは、自民党に追い風が吹く、後援会や地方組織がしっかりしているためです。新聞各社が選挙戦序盤の情勢分析では自民有利としているのも不思議ではありません。しかし、自民党は飽きられています。小池百合子東京都知事が希望の党で国政に挑んだ17年の衆議院選の結果を分析すると、希望と立憲民主党の獲得票数の合計が、自民党票を上回る選挙区が48ありました。そのため、自民党の足腰の弱い選挙区では、野党にひっくり返される可能性が大きいのです」>

   これで、枝野立憲民主党党首が、カラオケに注ぎ込んでいる情熱のいくばくかを選挙に向けてくれれば、終盤に盛り上がるのだろうが。今回の参議院選は、自民党に勝つ要素など何もないはずだ。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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