埼玉県所沢市で5日(2019年7月)、同市立中学2年の本郷功太郎さん(13)が刃物で刺されて死亡する事件が起こり、同級生の少年(14)が逮捕された。少年の住宅の玄関先で血を流して倒れていた本郷さんは病院に搬送されたが、死亡が確認された。腹や頭などに刃物で刺された傷が複数か所あり、死因は出血性ショックだった。
同じクラスで、同じ卓球部に所属しており、仲が良かったという2人。事件の日は別の同級生と3人で、逮捕された少年の家で期末テストの勉強をする予定だった。しかし、もう1人の同級生が着いたころには、本郷さんは倒れていたという。
少年は「これまで教科書を隠されたことなどがあり、問い詰めたらケンカになった」と供述しているという。
「仲良し」が落とし穴になると専門家
仲良しなはずの2人の間に、何が起きたのか。実は、この「仲良し」という言葉がこの事件を読み解く上で重要なようだ。
元警視庁刑事の吉川祐二さんはこう話す。「仲が良いからこそ事件が起こることもある。いろんな意見の対立もしやすく、意見の対立によって相手を傷つける言葉が出てしまうこともあり得る」
また、社会心理学者の碓井真史・新潟青陵大学大学院教授は「中学生くらいの仲良しの子たちは、お互いに同じであろうとする気持ちがとても強い。それがどこかですれ違うと、絶交だとか、裏切られただとか、激しい感情を持つことがある」と指摘する。
さらに、碓井教授は現代の少年の特徴として、「小さな原因で大きなことをやってしまうのが、イマドキの少年たち。最近は、真面目で喧嘩をしたこともないからこそ、相手に与えるダメージの限度が分からない」と話す。
カンニング竹山(お笑いタレント)「無菌室の中で子どもを育てるみたいな感じになっている面があると思う。喧嘩をしたり、痛みを覚えたりすることも、成長過程では大事です。人権の問題もあるとは思うが、どんな家庭環境で育ったのか、どういう教育を受けたのか、加害者の分析をして出すのも必要だ」
司会の真矢ミキ「守られた社会の割には、ゲームなんかは激しいです。どの武器を使って誰を削除するかとか...。その差はすごいですよね」
ピノコ