「お一人様ビジネス」が広がっている。ファミリーレストラン「ガスト」の新橋店では、お一人様専用のボックス席が人気だ。前後と片側が仕切りで区切られ、Wi-Fiやコンセントも完備されているので、1人で作業しながら食事をしたい人が、この席を目当てにやってくる。テーブルは奥行きがあり、パソコン作業と食事が両立できるスペースになっている。
去年8月(2018年)にオープンした一人焼肉専門店「焼肉ライク」は、いまや国内外に約10店舗を展開する。1人ひとりの前に無煙ロースターがあって、客は思い思いに肉を堪能することができる。
お一人様需要はスポーツジムにもある。横浜市に来月(2019年7月)オープンする「東急スポーツオアシス上大岡」は、汗だくで運動している姿を他人に見られたくないという利用者の心理に対応して、壁と扉で区切られた運動スペース、その名も「個ジム」のサービスがある。利用者は他人の目を気にせず、映像を見ながら集中して運動ができるのだ。
大自然をひとりで満喫するソロキャンプにもファンが急増しているそうだ。
SNSでつながっているから一人のようで一人じゃない
1人で楽しみたいというニーズが増えた理由の1つは、SNSの影響のようだ。ニッセイ基礎研究所の久我尚子さんはこう分析する。「1人で寂しい気持ちもあるかも知れませんが、SNSの普及でだれかと緩くつながっていることができるようになりました。1人で行動していても、1人ではないという『緩い1人の空間』ができ上がるので、それが心地よいのでは」
司会の国分太一「ぼくも、最近、ソロキャンプに憧れています。キャンプって、みんなで楽しむものですが、どこを楽しむのかは実は一人ひとり違うんです。ご飯を作るのを楽しむ人もいれば、そこが苦手だと思う人もいる。僕はときにかく焚き火を楽しみたいので、自分だけの世界が作れると思うと憧れますね」
司会の真矢ミキ「ガストさんの着眼点はすごい。私はこの番組はねた後、お昼を食べて、そのまま調べ物をして、同じ店で夜ご飯まで食べるときありますよ。ああいうブースを見つけたい」