スーパーの万引き男を、現役のプロサッカー選手が追いかけて捕まえた。万引きは5日の日曜日(2019年6月)、三重・津市一身田中野のスーパーで起きた。一部始終をリポーターの岸本哲也が現場で再現した。
ハーフパンツ姿の男が店から出てきたが、持っているレジ袋はしわくちゃの古いものだったので、保安員が店長に連絡して2人で確認すると、男は酒や刺身など約2500円相当を万引きしていた。
店に連れて行こうとすると、男は店長の腹を殴り逃げた。店長が「ドロボー」と大声で叫ぶと、これを聞いた日本フットボールリーグ(JFL)の「鈴鹿アンリミテッドFC」所属の3人の選手が駆けつけた。まずDFの高野次郎選手が追いかけ、たちまち追いついた。男は殴りかかるそぶりを見せたが、高野選手は「殴ったりしたら、罪が重くなる。戻りましょう」と並走し続けた。
そこへ追いついたGK月成大輝選手が、携帯で警察に通報しながら、これも並走。さらにDFの芦田成利選手も加わって、サッカーで敵選手を囲むような形になった。3人はいずれも身長180センチだ。ここでようやく男は諦めた。駐車場からは800メートルも走っていた。
警察も駆けつけ、男を「暴行」「窃盗」に加えて、「事後強盗」の現行犯で逮捕した。3人には三重県警から感謝状が贈られた。
今週日曜日の試合も見に来てください
司会の小倉智昭「並走していたのがよかったね。前で出るとオフサイドになる」
中瀬ゆかり(「新潮社」出版部部長)「男が凶器なんか持ってなくてよかったです。追いかけて刺されたなんて事件もあったから」
為末大(陸上元日本代表)「陸上選手だったら、単独でいっちゃうかな。連携プレーですよね」
小倉「サッカーより先に名前が売れちゃった」
3人が所属する「鈴鹿アンリミテッドFC」は、今年JFLに昇格したばかりで、目下16チーム中11位だ。16日の日曜日にホームの鈴鹿で公式戦があり、3人は「ぜひ見に来て欲しい」と言っている。