千葉県の文理開成高校で、鈴木淳理事長・校長が「なんでお前に給料払ってる人間に忠誠尽くさねえんだよ、バカか、お前は。アホか、まぬけか」などと、教員たちを怒鳴りつけているパワハラ音声が明らかになった。校長から数々の暴言を受けて退職した元男性教員がモーニングショーの取材に応じた。
「権利ばかり主張してると地獄に落ちるぞ」
文理開成高校は1929年に開校したが、2012年に多額の負債を抱えて事実上経営破たんした。鈴木校長は東京大を卒業後、アメリカでMBA(経営学修士)を取得し、ビジネスの世界から2013年に理事長に就任した。
「『俺がこうして君のような暗い人生を歩んできた人間と話をしていること自体が、普通だったらあり得ないことだ。喜べ』と言われました」と元男性教員は話す。鈴木校長は週2回ほど学校に来て、自らのキャリアと比較して教師たちをバカにするような発言を繰り返したという。
また、部活指導や学生寮の管理業務などの残業代が、一切支払われていなかった。入学志願者を増やすようノルマを課せられ、休日を返上して中学校に営業活動もしなければならなかったという。体調不良による教師の欠勤や退職が相次ぎ、当日になって時間割が変更されるなど生徒たちに影響を及ぼしていた。
「ほとんどの職員が2年もしくは(契約期間の)3年を待たずして辞めていくので、生徒との信頼関係が一切築けていないと感じていました」と元男性教員はいう。
このような実情を教師側が労働基準監督署へ通報すると、鈴木校長はこう言い放ったという。「自分の権利を主張して、何かお金をもらおう(とすると)、哀れな末路になる。お釈迦さまと正反対のことになりますから、まあ当然、地獄行きですね。この世でも地獄を味わうでしょう」