なつ(広瀬すず)は東洋動画のアニメーターになるための社内試験に挑んだ。制限時間の8時間以内に5枚以上の動画を完成させることだが、なつは50枚も完成させた。
数日後、なつはアニメーターの仲務(井浦新)に呼ばれ、「50枚とは恐れ入ったね。描くのが速い人ほど、上達も早くなる」と感心される。井戸原昇(小手伸也)も「動画で肝心なのは線のきれいさ、正確さだが、短い間によくここまで上達したね」と褒める。
ついに、合格したのだ。涙を流すなつに、仲は意外なことを教えてくれた。いつも厳しいことばかり言う大沢麻子(貫地谷しほり)も、なつを推していたという。
なつはさっそく北海道の柴田牧場のじいちゃん・泰樹(草刈正雄)に手紙を書いた。「じいちゃんに今度会うときまでに、私は、この道をしっかり歩ける人になりたいです。それが、どんなに小さな道でも、自分の大切な道を誇れるように、じいちゃんに示したいです」
初めて見るテレビ・・・アメリカ映画なのにセリフは日本語だった
なつの合格と同時に、兄の咲太郎(岡田将生)もレストラン「川村屋」のマダム光子(比嘉愛未)からの借金を完済した。なつは咲太郎と「川村屋」を訪れ、「私、アニメーターになったんです」と報告する。
店内はいつになく賑わっていた。子どもの姿も多いようだ。子どもたちが夢中になって見つめる先には、テレビがあった。「きょうは『名犬チンチンリー』をやっているからよ」と光子が教えてくれた。
アメリカのテレビ映画だが、聞こえてくるのは日本語だ。「なるほど、日本の役者がしゃべっているのか。おもしろいな」と咲太郎は興味を持った。なつもそのテレビ番組に見入った。(NHK総合あさ8時放送)