きのう28日(2019年5月)、神奈川県川崎市の登戸駅近くで小学生ら19人を殺傷し、自ら首を切って死亡した岩崎隆一容疑者(51)は、登戸駅から3つ目の駅から徒歩15分のところに、80代のおじ夫婦と30年近く一緒に住んでいた。
「いつも笑っている人。笑っていると若々しく見える」。ある近所の人はそういい、別の女性も「昔から知っていますけど、おとなしい子。真面目そうですね」と話す。
その一方で、こんな証言もある。「突然、家に押し掛けてきて、『家の枝が目に入った』と因縁をつけ、主人と30分ぐらい言い争っていました」。中学の同級生は「ヤンチャな人だったという印象。ケンカで鉛筆で手を刺された人もいました。短気というか、近寄りがたいというか、話しにくいタイプでした」と語る。
きのうの事件発生の40分前の7時ごろ、自宅の近くで岩崎を見かけた人がいた。「『お早うございます』と挨拶を交わしたあと、最寄り駅の方向に向かって走って行ったんです。いつも夜に出掛ける人だと聞いていたので、朝に出掛けるのは珍しいと思いました」
周到に準備した非常に高い計画性
犯罪心理学者の出口保行氏は「何十年に1度しかないような、凄惨で悲惨な事件です。非常に高い計画性に基づいて行われた犯行です」と指摘する。凶器になる包丁を準備し、電車に乗り犯行場所に7時40分前に確実に到着できるように、7時ごろに自宅を出たのだ。
自殺も犯行前から考えていたとみられる。岩崎は首を切ったが、「首は一番、手っ取り早く必ず死ねる」からだ。何日も前からプランを考え、実行したと指摘する。では、動機はなんなのか。
司会の真矢ミキ「社会への怨恨みたいなことなのでしょうか」
出口氏は「基本的には、被害感、疎外感が非常に強いタイプで、それを爆発させて犯行に及んだのではないか」と分析する。