令和初の国賓として来日中のトランプ米大統領。きのう26日(2019年5月)は朝から晩まで安倍晋三首相による「おもてなしデー」となり、千葉・茂原でゴルフ、夕方には大相撲観戦、夜は六本木で炉端焼き夕食会と満喫したようだ。
ゴルフ場で安倍首相はラウンド中、2人並んで満面の笑みを浮かべる写真とともに、「新しい令和の時代も日米同盟をさらにゆるぎないものとしていきたいと考えています」とSNSに投稿した。
トランプ氏の頭の中は来年の大統領選再選だけ
一方のトランプ氏は、接待攻めを楽しむように見えても、要所要所でジャブを打つ。25日、日本に向かう機内で「貿易と軍事について、安倍晋三首相と話し合う」と投稿。25日の日本企業経営者との会合では、「日本はアメリカとの貿易で長年にわたり非常に有利な立場だったがもう少し公平にしたい」と発言した。
さらに、ゴルフ後には「日本との貿易交渉で、特にアメリカ産の農産品や牛肉の分野で進展が得られつつある。7月の選挙(参院選)後まで待つことになるだろう」とツイートした。
トランプ氏の言う「進展」は具体的にはどんなことなのか?政治ジャーナリストの田崎史郎氏が安倍首相に電話取材すると、「貿易の話はしていない」とのこと。トランプ氏は「今はすべてを忘れる時間だ」と言い、ゴルフを楽しんだという。田崎氏は「安倍首相も7月の参院選後に本格的に話し合いを始めればいいというスタンス」と話す。
トランプ氏のツイートの真意についてテレビ朝日の布施哲ワシントン支局長は「今、トランプ氏の頭にあるのは来年の大統領選再選のことだけ。貿易に関するツイートや発言を繰り返すのは、アメリカ国内向けのアピールと日本政府へのけん制」と話す。
「おもてなしは交渉方法の1つ」にコメンテーターも賛否
玉川徹(テレビ朝日解説委員)「仮に日本が思うようにことが進むのであれば、税金使ったこれだけのおもてなしの意味もある。でも、トランプ氏はそういう人じゃないですよね。だったらタフな交渉をすべきではないのか」
司会の羽鳥慎一「じゃあ、おもてなしをやらなくてもいいのかってなります。交渉方法の1つとして今回おもてなしをしたわけです」
石原良純(気象予報士、タレント)「今アメリカがこういう態度で来ている時に、できることって、ゴルフ、相撲、炉端焼って...。そんなものなんですかね」
田崎氏「それは、今はおもてなしですから」
羽鳥「別にゴルフやって、相撲見せて、炉端焼き食べさせたから、よろしくねってわけではない」