北九州市の「ミスタードーナツ門司駅前店」で17日(2019年5月)、元アルバイトの49歳男性が撮影し、SNSに投稿した動画が問題になっている。男性は「昔の職場を懐かしく思って、悪気もなく調理場に入ってしまった。配慮に欠けていた」と話しているが、動画は拡散され、波紋を広げている。
男性は「うわあ、懐かしい。全然変わってない」などとはしゃぎながら、調理器具を次々と素手で触り、冷蔵庫から生クリームを取り出したり、チョコレートの入った容器を空けたりしている。フタを空ける時に指についたチョコレートをチュパッと舐める音まで入っている。
ダスキン「なんらかの法的手段を検討」
ミスタードーナツでは、調理場に入れるのは、月に1度実施される腸内検査などをクリアした一部の従業員だけだという。男性はこの店の店長とアルバイトの先輩・後輩として一緒に働いたことがあり、後輩だった店長は事務所へ入れてしまったという。
動画には、勝手に調理室に入った男性を「勝手に触らないでください」と注意している店長の声も入っているが、男性は撮影を止めない。
ミスタードーナツを展開するダスキンは、「男性が入った後に器具は洗浄し、チョコレートは廃棄しました。商品への影響はありませんでした。店長は『部外者を入れないというルールが徹底できていなかった』と反省しています。49歳男性に対しては、なんらかの法的手段を検討しています」と説明している。
店長の衛生管理意識に甘さ
浜田敬子(「ビジネスインサイダージャパン」統括編集長)「店全体の衛生管理から運用まで任されている店長という立場なら、いくら先輩とはいえ、『ここは入れません』と言うべきでした。いま、消費者が注目しているのはこういった動画が出たあとの企業の対応です。ダスキンも厳しい対応をとると言っていますが、そこが注目されると思います」
玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「かつて所属した場所って、自分がもうそこにいなくても、まだ関係していると勘違いすることって結構ありますよね。たとえば、定年退職した後に会社の自分がいた部署を訪れたり。でもそれって迷惑でしかない。勘違いだし甘えている」