東京都池袋で先月(2019年4月)乗用車が暴走し、母子2人が死亡、通行人10人が重軽傷を負った事故で、運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長(87)がおととい18日(2019年5月)、警察から任意の聴取を受けた。
目白署前でタクシーから降りた飯塚元院長は、両手に杖を突き、おぼつかない足取り。玄関の高さ14センチのスロープを上るのにも人の手を借りる状態だった。「スロープは10度ぐらいの角度で80センチほどです」(岸本哲也リポーター)というから、むしろ段差を楽に上がるためのものだ。
両足を痛めて通院、医師から控えるよう言われていたが...
司会の小倉智昭「歩く姿を見ると、運転は無理じゃないの。この状態なら運転席に乗るのも大変。とっさの行動はできないですよ」
飯塚元院長はおととし(2017年)に免許更新し、去年秋に足をけがしてから杖を使いだした。両足を痛めて通院しており、医師からは運転を控えるように言われていたという。
交通評論家の中村拓司さんは「地方では足が不自由だと通院にむしろ車が必要。高齢者の運転を禁止できない法律の問題もある。海外だと更新に医師の診断書がいるところもあります」と語る。
古市憲寿(社会学者)「医師がもっと厳しくしてもいいのではないかと思いますね」
キャスターの伊藤利尋アナ「生活に(車が)必要な人をどうフォローするか、いまのルールでいいかを議論しないといけません」
飯塚元院長は5時間半の聴取を受け、「ブレーキがきかず、アクセルが戻らなかった」と供述したが、警視庁の車体検査では車に不具合は確認されず、動転してアクセルを踏み続けたのが原因とみている。報道陣の問いかけに、小さな声で「申しわけありません」と被害者に謝罪の言葉を述べた。